ダブルリング製本は難しいものではありません。少しコツを覚えるだけでより綺麗に仕上がります。

オフィスや学校で使用する紙のサイズは大半がA4でしょう。A4の紙を3:1ピッチのダブルリングで製本する方法を説明します。用いる機材は、次の通りです。(ご使用になるダブルリングのピッチは、製本物の厚さが12.7mm以下の場合は3:1ピッチ、それ以上は2:1ピッチをお使いください。なお、3:1ピッチとは、1インチにリングの山が3つあるものを、従ってリングを通す穴も3つあることを意味し、一方、2:1ピッチとは、1インチにリングの山も穴も2つあることを意味します。)

製本機バインダー3
3:1ピッチの紙の「穴開け」とリングの「閉じ」の二つの機能を合わせ持ちます。なお、穴の種類には「角穴」と「丸穴」がありますので、バインダー3をお求めの場合には、穴の種類をご指定ください。

ダブルリング
A4サイズ用にカットした3:1ピッチのもの。綴じる紙の枚数によって異なる直径のリングが用意されています。

表紙
厚手のエンボス紙や透明のプラスチックが用いられます

バインダー3の使い方は、次の動画を参考にしてください。



まず、綴じる対象の紙と表紙に製本機で穴を開けます。製本機は、穴開けをする前に、いくつか設定しなければなりません。

開ける穴の数・・3:1ピッチのダブルリングの場合、A4サイズではその山の数が34あります。従って、穴も3:1ピッチの幅で同じく34、開ける必要があります。用いないピンは手前に引いて穴を開けないようにしてください。

紙の端から穴までの距離・・これをマージンと呼びます。製本機右部にマージンを調節するダイヤルが付いています。リングのサイズに合わせて調節してください。

設定が終わると、次は穴開けの作業に入ります。卓上の製本機は手の力で鋭利なピンを紙に突き刺し、ピンの形に紙を押し抜くので、残念ながら一度に多くの枚数を穴開けすることはできません。(もし、一度にもっとたくさんの紙の穴開けをしたい場合には、電動の穴開け機があります。)通常のコピー用紙の場合、7~8枚くらいであればサクサクと穴を開けられます。

コツ!穴の位置がずれないように、左端の紙当てに必ず紙を寄せて作業をしてください。表紙も、同じようにして穴を開けてください。

綴じる紙すべての穴開けが終われば、今度はいよいよ、リングを使って綴じる作業に移ります。綴じたい紙の厚みはどれくらいありますか。厚ければ厚いほど、直径の大きいリングを使用します。

リングを手に取ると分かりますが、閉じる前のリングは、ちょうど横から見るとアルファベットのCのような形をしています。先端が尖った方の山を穴開けした紙に挿し入れてください。

コツ!綴じる前に、表表紙から裏表紙までページを合わせます。きれいに製本するには、裏表紙をぐるりと回転させて表表紙に重ね、本文の方からリングを差し込んでください。こうすることによって、綴じたときに、外側から見ると、リングの山と山を結ぶ部分が完全に裏表紙の内側に隠れるからです。

次に、リングの隙間を閉じましょう。まず、使用しているリングの直径に合わせて、製本機を設定します。次に「閉じ」の機能を用いて、鉄のバー2枚の間にリングをはさんで圧力でリングを曲げ、隙間をなくします。

リングを通した紙の束の上を手で持ちます。リングの開いているところが真下に来ていることを確かめてください。製本機の上の溝にこれを静かに差し入れ、ハンドルを静かに下に押して、リングを曲げてください。取り出してみて、リングが丸くなり、隙間がなくなっていれば、完成です。先が尖った方の山が、先が平らな山と山の間にちょうど収まるようにリングが曲がっていますか。横から見て、丸ければ丸いほど良い綴じ方となります。


戻る 進む トップページへ

【閉じる】

Last update : 2022/1/2